参考用語:
四診法
望診(視覚による診察法)
顔の表情、顔や皮膚の色つや、動作、舌などを見て判断する診察法。また、直感的に感じられる患者の雰囲気なども診察情報として扱う。
聞診(聴覚、嗅覚による診察法)
声の質、調子、あるいは呼吸、咳など状態を聞き取って判断する診察法。口臭や体臭などを嗅いで判断する診察法。
問診
切診(触覚による診察法)
脈診(みゃくしん)(手首にある動脈を触れて、病を判断する診察法)
腹診(ふくしん) (腹壁の緊張、弾力、硬結、圧痛、温冷などをみる診察法)
背診(はいしん) (背部の皮膚、筋肉、ツボの状態をみる診察法)
切穴(せっけつ) (ツボの反応をみる診察法)
証
証は東洋医学の診察法から得られた所見から判断する現代医学で言う症候名のようなものである。但し、現代医学の症候名や病名と全く異なるところは、証は患者の病気の原因、病態、病気の位置(病におかされている部位)、病気の時期(病気の進行状態や病のある段階を示す)などを概括したものである。つまり、証は単に症状の寄せ集めた症候名ではなく、病の病態像を概括した幅広い意味をもつ。また、証が判断できれば、東洋医学の観点からの病気の状態がよく把握でき、それに適した治療が行える。「症」は、病によって引き起こされた発熱、悪寒、頭痛、咳、鼻水などの具体的な症状であり、「症候名」はそれらの症状が出現する一連の状態を意味している。
2001.12.10