3.腰部脊柱管狭窄症に対する鍼灸治療
この疾患による症状発現の原因は、脊柱管が狭くなり、足を支配する神経の血流が低下するためと考えられており、鍼灸治療の最大の目的は神経血流を増加させることです。神経血流を増加させる鍼灸治療として、1.「夾脊穴刺鍼(脊柱の周囲への刺鍼)」、2.「陰部神経鍼通電療法(臀部にて陰部神経付近まで刺鍼し電気的に刺激を与える)」、3.「神経根鍼通電療法(障害を受けた神経の根元付近まで刺鍼し電気的に刺激を与える)があり、臨床的な効果を認めています。症状の程度や性質によりこれらの治療法を使い分けます。各治療による神経血流の変化(動物実験による)を図に示しますが、神経血流が増加する理由はそれぞれで異なります。
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