明治国際医療大学附属鍼灸センター便り  2003年10月1日

 

 鍼灸臨床の現場より  第25号


     

 

     

 

   

  

   

 

  

   

   

 

 

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米国カリフォルニア州においても様々な疾患の治療に利用される鍼灸

      鶴 浩幸

.アレルギー性疾患に対して期待される鍼灸治療

 日本と同様に米国カリフォルニア州においても、多くの人が様々な病気を訴えて鍼灸の診療所を訪れています。

 カリフォルニア州バークレー市にある鍼灸診療所で、638名の患者を対象にした調査では、下図のような結果が出ています。治療対象となった病気のうち、最も多かったのは、アレルギー性鼻炎(9.4%)、次いで喘息(7.8%)でした。痛みや肩こりばかりでなく、アレルギーをはじめとした様々な病気に鍼灸治療は試みられています。



   
鼻炎の鍼治療を受ける患者

(カルフォルニア・バークレーにて)


.多種多様な病気の治療に利用される鍼灸

 図には多い順に1〜10番目の病名を示してありますが、注目すべきはそれら以外の病名が全体の46%を占めていることです。これは多種多様な病気の治療に鍼灸が用いられていることを示しています。「その他」の中には、感染症、肝炎、癌または腫瘍、HIV(エイズ)、精神病、多発性硬化症、重症筋無力症などの疾患も含まれていました。

 現在、世界各国で鍼灸医学に関する研究が様々な面から進められています。東洋医学的治療を受ける多くの患者さんのためにも、更なる鍼灸治療効果の科学的解明が米国からも期待されています。