2015年に始動した「スポーツ振興プロジェクト」のビジョンに基づいた学内連携及び組織としてアスリートサポートセンター(ASC)を設立し5年が経過しました。ASCは、学内の附属病院、リハビリテーションセンター、附属鍼灸センター、Jルーム(柔道整復治療所)などの専門医療機関と、強化指定クラブを中心とした学生たちを指導・育成するコーチングスタッフ、トレーナーとが連携。競技力向上をトータルサポートするトップアスリート育成組織として開設したもので、「コンディショニング・予防・治療・リハビリ・復帰」のすべての過程を学内で一貫して行うことができる国内の大学でも数少ない特徴的な取り組みとなります。
 また、2019年度よりスタートした本学認定資格である『メディカルアスレチックトレーナー』(MAT)育成プログラムに伴い、アスレチックトレーナー部(ATC)を中心にASCと協同し、次世代型トレーナーの育成に取り組んでいます。スポーツメディカリスト(※)の育成にあたり必要不可欠なのが、各自がトップアスリートとして、将来サポートする場に携わる医療人として必要となるコンディショニング、正確な判断力、そして自主的かつ積極性を持ってスポーツに取り組む姿勢となります。そうした資質を兼ね備えた人材育成こそが本学の使命でもあります。
 2020年度のASCの利用者数は新型コロナウィルス蔓延の影響で閉鎖期間が長かったことなどもありトータルで370人と2019年度(633人)の約半数にとどまりました。その中で附属病院への紹介が3件(2019年・8件)。附属鍼灸センターへの紹介が延べ202人(同469人)、Jルームへの紹介が延べ115人(同301人)でした。ASCの利用目的のほとんどが疼痛緩和、動きの改善、疲労の回復が占めており、このことからも怪我、故障予防を中心に学生が活用していることが見て取れます。
 2020年度からサポート体制をより強固にしていくためにMAT生にカリキュラムの一環としてASCの指導教員の指示のもと補助活動を実施。加えてJルーム開設に伴いASCで相談、ケア、治療の見極めを行い、その後、各専門医療機関に紹介するすみ分けを明確化しました。また、強化指定クラブの学生の約7割が女子学生であり、女性特有の疾患対策など、「女性×スポーツ×医療」の研究、栄養面およびメンタル(心理)面におけるさらなる指導の充実を図っていく予定です。

(※) 明治国際医療大学がスポーツ振興プロジェクトで育成を目指す、スポーツ及び医療分野で活躍できる人材の呼称

 

アスリートサポートセンター活動報告