2015年に始動した「スポーツ振興プロジェクト」のビジョンに基づいた学内連携及び組織としてアスリートサポートセンター(ASC)を設立し8年が経過しました。ASCは、学内の附属病院、リハビリテーションセンター、附属鍼灸センター、Jルーム(柔道整復)などの専門医療機関と強化指定クラブを中心とした学生たちを指導・育成するコーティングスタッフ、トレーナーとが連携、競技力向上をトータルでサポートするトップアスリート育成組織として開設。「コンディショニング・予防・治療・リハビリテーション・復帰」のすべての過程を学内で一貫して行うことができる国内の大学でも数少ない特徴的な取り組みとなります。
また、2019年度よりスタートした本学認定資格である『メディカルアスレチックトレーナー』育成プログラム(MAT)の運用に伴い、ASCと協同し次世代型トレーナーの育成に取り組んでいます。
スポーツメディカリスト(※1)の育成にあたり必要不可欠なのが、各自がトップアスリートとして、将来サポートする場に携わる医療人として必要となるコンディショニング、正確な判断力、そして自主的かつ積極性を持ってスポーツに取り組む姿勢です。それら資質を兼ね備えた人材の育成こそが本学の使命でもあります。
2020年度からサポート体制をより強固にしていくためにMAT生にカリキュラムの一環としてASCの指導教員の指示のもと補助活動(フィールドプラクティス)を実施。さらにJルームの開設に合わせASCで相談、ケア、治療の見極めを実施後、各専門医療機関に紹介するすみ分けを明確化しました。
2023年度のASCの利用者数は884人。そのうち本学附属病院への紹介が0件、同鍼灸センターへの紹介・674人、Jルームへの紹介・947人(いずれも述べ人数)。利用目的の大半を痛みの緩和、動きの改善、疲労回復、リハビリなどが占めており、このことからも学生(選手)がケガや故障の予防、コンディショニングを中心にASCを活用していることが見て取ります。
本学における強化指定クラブ生の約60%を女子学生が占めており、今後は女性特有の疾患対策などを含め「女性×スポーツ×医療」の研究およびトレーニング面、栄養面、メンタル面などのさらなる指導の充実を図っていく予定です。
(※1)明治国際医療大学がスポーツ振興プロジェクトで育成を目指す、スポーツ及び医療分野で活躍できる人材の呼称。
また、2024年度より本学の学生アスリートのサポートの充実を目的に、これまで17時以降限定だったものを改定。使用方法、各施設の特徴を明確にし、選手が必要とする施設(アスリートサポートセンター・コンディショニングルーム・Jルーム)を担当トレーナーが選択、活用。開放時間も午前9時30分から午後20時までとし、アスリート(学生)が授業の空き時間などに事前に予約を入れ、担当トレーナーが対応するシステムに体制を再編します。